相続税の課税価格の計算

相続税の改正項目②目次

本来の相続財産

被相続人(亡くなられた方)が最初から持っていた財産の事を言います。
例:現金、車、預貯金、有価証券、土地、建物、投資信託、宝石、金、家具、自動車、骨董品、書画、自動車、ゴルフ会員権、その他貴重品類の様に誰の目から見ても明らかに財産的な価値がありそうな物品や権利一切がその対象になります。
また、遺品(形見)の中にもご遺族の知らない財産価値が高いものが眠っている場合もあります。

みなし相続財産

被相続人(故人)が相続開始時に所有していた財産ではないですが、被相続人の死亡をきっかけに支払われる金銭(死亡保険金・死亡退職金)などがかんが考えられます。被相続人の死亡が原因で支払われることから、相続時に被相続人が所有していた財産と同等に扱われる事で相続税の課税対象となる財産の事を言います。

非課税財産の価額

原則として、相続が発生する事により相続人が取得した財産は全てが課税対象となりますが、しかし、財産の性質や国民の感情等を考慮し社会政策的な見地などから、課税対象が適切でないと思われる物は非課税財産とされている。

非課税財産の種類
相続人が取得した保険金の内の一定金額 (500万円×法廷相続人の数)
相続人が取得した死亡退職金の内の一定金額 (500万円×法廷相続人の数)
祭祀財産の、墓所、仏壇、仏具、霊廟等
公益事業の用に供する事が確実な財産
相続時精算課税額制度の贈与財産

相続時精算課税額制度の贈与財産と言うと難しく聞こえますが、簡単に説明すると、贈与税の負担を軽減して生前贈与ができるといった内容になります。相続開始前3年以内に贈与を受けた財産は、生前贈与としてその価額が相続税の課税価格に加算されます。
この制度を利用すると、2500万円までは、贈与税を支払うことなく、これを超える部分に関しては、一律20%贈与税を納めることになります。もし、相続開始の年に受けた贈与があれば、その贈与価格を相続財産に加算して相続税を計算します。加算額の評価は、相続開始時の価額ではなく贈与を受けた時の価額になります。

適用対象者

贈与者は贈与年の1月1日60歳以上の親から20歳以上の子(養子、代襲相続人を含む)への贈与であること。また、その人数には制限がありません。

1 平成27年1月1日以後は、
「贈与者は贈与をした年の1月1日において60歳以上の親又は祖父母」となります。
2 平成27年1月1日以後は、
「又は贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の孫」が追加されます。

債務・葬式費用の額

遺産相続が発生すると相続人はその方の財産に負債(借入金)があった場合それらの負債も同時に引き継ぐ(相続する)事になります。相続税の計算をする時はプラスの財産からマイナス(負債)を差し引いて計算することになります。しかし、全ての負債(借り入れが)控除されるわけではありません。相続税から控除される負債は、相続開始日において確実なものでなければなりません。逆に不確かなものは控除の対象にはなってきません。また、確実なものでも控除の対象になるものと、ならないものが有ります。債務の種類や条件などもありますので、詳しくは税理士など専門家に確認を取る事が大切です。以下に例を掲載致しますので参考にして頂ければと思います。

出来るものの例 出来ないものの例
債務控除 ・借入金
・被相続人に係る未払い医療費
・アパート等に係る預かり敷金・保証金
・被相続人による未払いの所得税
・住民税等の租税公課
・連帯債務
・被相続人が生前に購入した墓や仏壇などの非課税財産に係る未払い金

・保障債務

葬式費用 ・仮葬式
・葬式前後に生じた出費で通常必要と認められるもの
(お通夜、弔問客の食事代等)
・遺体の捜索、運搬費用等
・香典払い戻し費用
・墓碑や墓地の購入費用
・法会に要する費用
・医学上又は裁判上の特別の処置に要する費用
相続開始前3年以内の贈与財産

相続・遺贈で財産を取得した人が、相続の開始前3年以内に相続人から贈与でもらった財産がある場合には、相続財産に加えて、その贈与財産も含めて相続税の計算をする必要があります。なお、贈与財産は贈与時の価格で計算します。
また、加算される贈与財産の範囲は被相続人がお亡くなりになる前にもらっていた全財産が対象となります。その為、贈与税(普通贈与の場合)には年間110万円の基礎控除がありますが、被相続人の死亡前3年以内の贈与の場合は110万円の範囲内であっても加算して計算する事になります。

被相続人(故人)が生前に(なくなる前3年以内に)贈与した財産は被相続人がお亡くなりになった時点では既に非相続人の財産ではありませんが、相続税がかかってしまうのはどうしてしょうか?

元気な時は誰しも相続の話を持ち出すのが嫌なものです、その為、いずれ、非相続人になられる方が病気になったり、余命を宣告されてから、慌てて相続財産を減らそうと考えて生前贈与を行うケースが有ります。駆け込みでの生前贈与が増えれば、国として見た場合、相続税の納税額が減ってしまいます。その様なケースに対応する為、相続開始3年以内の贈与財産を相続財産に加算するといった事になります。

相続開始前3年以内の贈与財産の例外

婚姻期間が20年以上ある夫婦間(戸籍上の婚姻期間であるため内縁関係は除く)での生前贈与には贈与税の配偶者控除という制度が有ります。この制度の特徴は、夫婦間での居住用住宅の購入資金、または居住用不動産の贈与であれば、特例として2000万円までは課税される事がありません。更に110万円以内基礎控除額を加算できますから2110万円までなら課税されません。

上記の贈与税の配偶者控除を受けるための注意点
20年以上の戸籍上の婚姻期間が必要(内縁関係は認められません)
国内の居住用不動産、居住用不動産の購入資金でなければなりません
贈与年の3月15日までに贈与を受けた方が住んでいる事とその後も引き続き居住が見込まれる事
贈与税の配偶者控除は、同じ夫婦間では一生に一度しか受けられない
特例で贈与税が無くなったとしても、戸籍謄本、不動産登記簿、住民票等を税務署に提出する

 
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